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逃げ出した愛犬について

逃げた愛犬が他所の家で買われていた
返してもらうことはできるか?

Q 柴犬を飼っているのですが、2ヶ月前、散歩中にリードが外れ、逃げ出して迷子になってしまいました。近所に張り紙をしたりして探したのですが、見つからず、つい最近になって、別の家で飼われていることが判明しました。そこのお宅でずいぶん可愛がられているようなのですが、うちの子は返してもらえますか?(68歳・女性)

迷い犬は遺失物
所有権は飼い主にあり

A まず迷子になった犬というのは何なのかということですが、法律上は「遺失物」ということになります。
 飼い主は所有権を失いませんから、見つかれば自己のものとして主張することができます。
 本来、迷子の犬を拾った場合は、遺失物として速やかに警察に届けなければなりませんが、犬好きな人が、そのまま飼ってしまうことはよくあることです。これは厳密に言えば占有離脱物横領罪(1年以下の懲役または10万円以下の罰金)にあたりますが、迷子の犬や猫を、ちゃんとしつけをして、まわりの迷惑にならないように飼ってあげることは、動物愛護の精神に適っているということで、実際には大目に見られているというのが実態です。ただし、血統書付の高額の犬に目をつけて捕まえているケースや、拾った犬を虐待している場合はこの限りではありません。
 
自分の犬であることが証明できれば返してもらえる。

 ちなみに犬を見つけた人が警察に届け出たときに「飼い主が現れるまで預らせて欲しい。飼い主が現れない場合は自分が引き続き飼育する」と要望すれば預けてもらえることが多いようです。
 愛犬が他所の家で可愛がられて飼われていたということですが、自分の犬だということが特定できれば返してもらうことができます。問題はどうやって特定するかということですが、日頃撮っていた犬の写真などから固体を特定するようにします。犬種、毛色、模様、顔つき、尻尾の形状などから、確かに我が家の犬であることが証明できれば、確実に返してもらえるでしょう。
 また新しい飼い主の元では別の名前で呼ばれていたでしょうが、元の飼い主がつけた名前で呼んだら、尻尾を振って駆け寄ってきた、などの行動も固体を特定する証拠のひとつとなるでしょう。
 先方は迷い犬をしばらくの間、飼ってくれていたわけですから、その間の餌代くらいは御礼をしたほうがいいでしょう。ただ、相手が「返したくない」と主張し揉めた場合は、裁判に訴えるしか取り戻す方法はありません。 犬が確かに自分の犬であることが特定できれば裁判に勝てるでしょう。
 ちなみに迷い犬をその様子から、野良犬か捨て犬だと思って、新しい飼い主が10年飼った場合は、民法の取得時効という規定から、新しい飼い主のものとなります。相談者の場合は、愛犬を手放して2ヶ月ですから問題なく取り戻すことができますが、10年もたてば取り戻すことができなくなることもあります。
また犬を見つけた人がちゃんと警察に届けていて、飼い主が現れないまま6ヶ月と2週間が経過した場合は、飼い主となれる、と法律ではされているので、その場合は取り戻すことができなくなる可能性があります。
 参考までにいいますとペットでないもの、例えばタヌキ、キツネなど、自然にいるものについては、狩猟法に違反しなければ、飼ったひとのものになります。ただし地域によって複雑な規制があるので、自治体に届け出て、よく相談しましょう。
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