わが家宛でない郵便物がポストに
気づかないでそのままにしていたら・・・・
Q 外出先から帰ってきて郵便受けを覗くと、郵便物の中に知らない人宛の郵便物が混じっていました。後でポストに投函しておこうと思っていたのですが、つい忘れてそのままになってしまいました。先日、かばんの中からクシャクシャになったその郵便物が出てきて、しまった!申し訳ないと思ったのですが、今更投函しても、という思いもあり、そのままにしています。故意にやったことではないのですが、これは罪にあたるのでしょうか?もし、誤配されていたのが請求書で、その人に迷惑がかかっていたら、何か問題が生じますか?(67歳 男性)
誤配達された郵便物は遺失物と同じである
A 郵便法では「郵便物の誤配達を受けたものは、その郵便物にその旨を表示して郵便差出箱に入れ、またはその旨を最寄の郵便局に通知しなければならない」と定められています。時間がたってしまったとはいえ、まずそのように処理することをおすすめします。
そもそも誤配された配達物とは何なのでしょうか?通常に考えると“遺失物”が間違って入り込んできたということです。道に落ちていた遺失物と同じです。そのまま自分のものにしてしまえば、遺失物横領罪ということになりかねません。遺失物、漂流物その他占有を離れた他人のものを横領した者は、一年以下の懲役または10年以下の罰金もしくは科料に処するとなっています。
しかし実際問題として、郵便で誤配された遺失物に対して、どこまで注意義務があるかといえば、それほど高いものではないでしょう。他人から頼まれたものを預っているわけではありませんし、間違って紛れ込んできたものです。つい忘れてカバンの中に入れっぱなしになっていた、というのはありえることです。郵便物がクシャクシャになっているといっても、故意にやったわけではありませんから器物損壊にも当てはまりませんので罪になるような心配はありません。いずれにしても警察沙汰や損害賠償の対象になることではないと思われます。
開封したり隠匿すると罪になることもある
ただし、その郵便物を開封してしまった場合は、信書開封罪に問われる可能性があります。他人宛の封をしてある信書を正当な理由がないのに開けた者は、一年以下の懲役または20万円以下の罰金に処すると定められています。くれぐれも他人の封書は開けないように注意しましょう。また、その封書を隠匿した場合は、“信書隠匿”として、六ヶ月以下の懲役、もしくは禁錮、または10万円以下の罰金、もしくは科料となる可能性があります。
大切な書類は書留で送られるべき
「もし、誤配されていたのが請求書で、その人に迷惑がかかっていたら、何か問題が生じますか?」というご心配ですが、あなたが責任を問われることはほとんどないと思われます。契約書や請求書などの遅配、誤配に伴う二次的な損害に対する郵便局の保証ですら、書留郵便や郵便小包など『郵便局に記録が残るもの』が対象ですから、普通郵便物の誤配を受けた人に、あまり強い責任を問うのは酷だからです。重要な個人情報が含まれている書類や大切なものなら書留で送られるべきですから、それが普通郵便で誤配されたとなれば、送り主に非があることになります。誤配された側にそこまでの管理責任はありません。ただし、郵便法に最初に書いたような定めがあります。できるだけ早く誤配であることを記して、ポストに入れるのが一番だと思います。