輸入食品での食中毒
輸入食品を食べたら吐き気と下痢に襲われた。
どこに賠償責任を求めればいいか?
Q 冷凍の野菜ミックスを炒めて食べたら吐き気がしてひどい下痢に襲われました。幸い大事に至らず、2日ほどで治りましたが、冷凍野菜に問題があったのだと思います。袋の裏を見ると輸入元は日本のメーカーだが、作っているのは外国でした。
この冷凍野菜に原因があることを立証するためには、どうすればいいのでしょうか? また、どこに賠償責任を求めればいいのですか?
輸入食品は日本の食糧の約60%を占めるのが現状
A 日本の食料自給率はわずか40%。今や輸入食品なくして、日本人の食生活は成り立たないというのが現状です。生鮮食品から冷凍食品、缶詰などの加工品など、その種類は多岐にわたります。輸入食品はバラエティー豊富で、価格が安いというメリットもありますが、一方でその安全性に不安を抱く事件も多発しています。
輸入食品の安全性を確保するために、厚生労働省では全国31ヶ所の海空港の検疫所に334名(平成19年)の食品衛生監視員を配置して、食品衛生法に基づく規格基準などに違反する食品が輸入されないよう、監視に当たっているそうです。残留農薬や日本では違法の添加物が使われているもの、最近などを水際でチェックしているのですが、スルーして入ってきている可能性もあります。
保健所や販売元に連絡して検査してもらう
まず、冷凍野菜ミックスが嘔吐や下痢の原因だと思われるのでしたら、保健所や販売元に連絡し、検査してもらうようにしましょう。先ごろ農薬入り餃子事件があったばかりですから、輸入食品を食べて嘔吐や下痢の症状があったのであれば、今なら保健所などもすぐに対応してくれることでしょう。
メーカーは「検査をするので、その商品をすぐに送ってください」というかもしれませんが、全部送ってしまうと証拠がなくなってしまいます。企業側もこうしたことが明るみに出ると、大損害が生じるので、証拠を隠滅するために資料をすりかえてしまうこともありえます。冷凍野菜ミックスであれば、保健所と輸入元に渡しても、1/3程度は手元に冷凍しておいておくことをおすすめします。
検査の結果、吐き気や下痢が冷凍野菜ミックスにあったということが分かれば、損害賠償を請求することができます。どこに責任を求められるかというと、輸入元、加工元、販売元、小売店です。
輸入元、加工元は無過失責任といい、故意、過失の有無に関わらず、欠陥商品から損害が発生した場合に、その賠償責任を負うことが決められています。加害者の過失を立証することが難しい場合に、被害者の救済が不十分になるのを防ぐために導入された製造物責任法による責任です。
輸入食品の事故は輸入元や販売元が責任を取るのが原則
今回の場合ですと冷凍野菜ミックスに嘔吐や下痢を引き起こす原因があったということさえ証明すれば、その原因物質がどこで入ったかということは明らかにならなくても損害賠償を請求する上で問題ありません。
先述の毒入り餃子事件のように原因となる物質がどこで入ったか分からない場合でも、毒の入っていたものを輸入し売ったということで、日本における輸入元は被害にあった人に賠償しなければならないのです。
もちろん保存状態が悪かったことが中毒の原因というような場合は、小売店に責任を問うことになります。