遺産分割後の変更について
すでに決定した遺産分割をもう一度考え直す場合、税金はどうなる?
Q 私たち兄弟は、父の死亡に伴い、2つの土地を相続しました。Aの土地は私が、Bの土地は弟が相続することとして、円満に遺産分割をし、それぞれが取得分に応じて納税をしました。ところが最近になって、弟から、あのときの遺産分割は不公平だった、もう一度分配方法を考え直して欲しいと頼まれました。実は弟がA土地を、私がB土地を取得するように交換したいといっていますが、もし、これに応じた場合、一旦納めた相続税についてはどうなるのでしょうか?
遺産分割後の土地交換は新たな不動産取引
A 遺産相続をする場合、10ヶ月以内に税金の申告をします。通常は、それまでに遺産分割をすることが多いと思いますが、申告までに遺産分割が出来なかった場合は、とりあえず未分割ということで、法定相続分に従って申告しておきます。そして遺産分割が住んだ後で、相続分より多くもらった人は修正申告をし、少なくなった人は更正の請求をして、払った余分な税金を返してもらうことになります。
ただ、今回のケースは1度遺産分割をして、Aの土地を兄、Bの土地が弟というふうに所有権も決まり、 相続税の確定申告も済んでいます。この場合、遺産の分け方を代えるということは、相続税をもう一度調整しなおす、という問題ではなく、兄弟間の新たな不動産の取引(土地の交換)を行うというふうにみなされます。
遺産分割協議が有効になされ、既に申告されたものを、白紙にすることはできないのです。
「交換の特例」にあてはまるかどうかを調べる
土地の交換については「交換の特例」というのがあり、
①同種の資産(AとBがどちらも宅地であれば同種の資産といえるが、畑と宅地、宅地の商業地域などであれば同種の資産とはいえない)であること
②交換する土地の資産価値の差が20パーセント以内であること
などの要件を満たしていれば、税金がかからないという特例があります。
しかし、その特例が受けられるかどうかは、ほかにも様々な要件があり、素人ではなかなか判断しにくく微妙な問題です。税理士さんに相談して確かめることをおすすめします。
そしてAとBの財産価値に大きな差がある場合は、一旦支払った相続税はそのままに、再度贈与税や譲渡税など予期せぬ税金がかかってくる可能性があります。
「交換の特例」が認められる場合でないと結局、税金をたくさん払うことになり、大きなリスクとなりますから、AB両方の不動産の価格を調べてから交換するかどうか決めるようにしないと危険です。
また「交換の特例」を受けるにしても、確定申告をして、いろいろな要件について記載しなければなりませんので、その手続きに関しては税理士に依頼することになると思います。