住居専用マンションでのトラブル
マンションの一室に騒々しい保育室が!
Q
私の住んでいるマンションは住居専用で、他の目的に使用することは管理規約で禁止されているはずです。ところが最近、部屋の一室で保育室を開いて、数名の幼児を預っている住人がいます。人の出入りが激しい上に、幼児が叫んだり、泣いたり、駆け回ったり、飛び跳ねたりするため、騒音や振動が発生しています。保育室としての使用をやめてもらうことはできますか?(54歳・女性
A
分譲マンションの場合、自分が占有するスペースをどういう風に使おうが自由と思われるかもしれませんが、実はそうではありません。マンションはその構造上、良好な住環境を維持するため、「建物の区分所有などに関する法律」(いわゆるマンション法)で、迷惑行為についてやめさせるための規定が定められています。今回のポイントは、この法律に従って問題を解決できるかどうか、ということになるでしょう。
管理組合に申し出て営業停止を通知してもらう
建物の区分所有などに関する法律の第6条の1項には、
「区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理または使用に監視区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない」とあります。
相談者のお住まいは住居専用のマンションで、住宅以外の目的で使ってはいけません、という管理規約まで設けられています。それなのに保育室という商業目的で使っている人がいて、騒音、振動がするというのですから、「他の区分所有者の共同の利益に反する行為」にあたると思われます。
分譲マンションには管理組合があるはずです。今回の場合はあなた個人で動くより、管理組合の問題として解決してもらうことをおすすめします。管理組合に申し出て、管理組合の名前で、『住居以外の目的に使うのは禁止されているので、保育室の運営をやめてください』と文書で申し入れてもらいましょう。
保育室の運営者がその部屋を賃貸で借りている場合は、管理規約を守らない人に部屋を貸さないよう家主に通知します。
管理組合で決議し、調停裁判に持ち込む方法も
もしそれでも保育室の営業をやめない場合は、管理組合の集会で決議して調停なり裁判を起こすようにします。その場合は、管理組合の代表者の名前で裁判を起こすことになります。
集会時の決議に関しては、おそらく騒音や振動に他の人も迷惑しているでしょうから、賛同を得ることができるはずです。五分の三の多数決を取れれば、建物の使用禁止の判決も取れます。相手が「親戚の子供を預っているだけ」などと、言い訳をするケースもありますが、このような場合は、保育室を営業していることについて、写真やビデオを取るなど、証拠を固めて集会に臨むことが大切です。
もし管理組合がない場合は、委託している管理会社に申し出るようにします。
今回は「管理規約で住居専用に定められている」という相談内容から一般的な分譲マンションのケースだと判断しましたが、これがもしオーナーが1棟丸ごと所有する賃貸マンションの場合ですと、少々問題が厄介になります。住居専用のつもりで入居したマンションでも、保育室を開いている人がオーナーの了承を得ているというような場合は、騒音などが普通の人にとって我慢の限界を超えているかどうかで、損害賠償などが認められることもあります。