知人とのお金の貸し借りについて
●知人とのお金の貸し借りについて
友人を信用して貸したお金が返してもらえない。
Q.
30年来の友人が、株の信用取引で損をして、その穴埋めに急遽200万円必要だというので貸しました。その後1年が経過しましたが、いまだ返してもらっていません。
何度か督促しているのですが、もう少し待って欲しいというばかりで埒があきません。共通の知人から彼の様子を聞くと、仲間と飲みに行ったりゴルフに出かけたりもしていて、生活に困っている風ではなさそうだというのです。そんな遊ぶお金があれば早く借金を返してもらいたいものです。
ちなみに今回のお金の貸し借りに関しては、契約書は作成しておらず、友人から領収書ももらっていません。どうしたらよいのでしょうか?
A.
友達にお金を貸すと「友達を失くしお金も無くす」とよく言われます。それほど、友達に貸したお金を回収するのは難しいもの。貸した人が悪いわけではありませんが、私たちに相談されても「お金を貸したら、返してもらえないほうが多いのですよ」とあきらめるようにお話しするケースが多いのが実情です。相手が「お金を借りるときは返すつもりだった」といえば、詐欺罪にも問えません。
・裁判を起こし分割払いの和解調書を作成してもらう
友人間のお金の貸し借りですから時効は10年。契約書に記載されていないと利息はつきませんが、200万円のお金を移動させたときの通長期債などがあれば、お金を貸したという証拠にはなります。
お話ではお友達は生活に困っているようではない、ということですが問題はどうやって資金を差し押さえてお金を回収するか、ということにつきます。
裁判を起こすとたいがい裁判所では和解をすすめ、分割払いの和解調書を作ってくれます。和解調書は判決を同じ効力を持つので、払わなければ資産を差し押さえることができます。
しかし、それはあくまでも差し押さえるべき資産があってのこと。相手が会社に勤めていれば給料や退職金を差し押さえることができるので、話はそんなに難しくないでしょう。給料が44万円以下ならその4分の1を、44万円以上の場合は、33万円を超えた残りの金額を差し押さえることができます。
不動産や著名な画家の絵画、宝石などの高額資産がある場合も、それを差し押さえて競売にかけてお金を回収することができます。しかしこれらは資産を特定する必要があり、何か不動産がある、とか何か預貯金があるはずだ、というだけでは駄目。不動産なら登記簿謄本が必要ですし、貯金なら銀行の名前くらいまでは分からなければなりません。しかし銀行に問い合わせても、個人情報の守秘義務があるので教えてもらうことはできません。
・差し押さえる資産があるかどうか見極めてから裁判に
お友達はなかなかの遊び人のようで、あちこちから借金している可能性もあります。既に会社をリタイアし、不動産なども抵当に入っていて、差し押さえるべきものがないとすれば、裁判を起こしてもお金を回収できず、泣き寝入り、ということに。それどころか、弁護士や裁判費用などがかかり、「泥棒に追い銭」になる可能性もあります。裁判を起こすかどうかも、給料や資産など、差し押さえるものがあるかどうか見極める必要があるでしょう。
いずれにしても資産のある人からはとれる。資産のない人からは取れない。これに尽きます。どんなに立派な証文があろうと、その事実に変わりはありません。資産の調査の仕方については弁護士に相談してみてください。
稀に、督促していただけのときは無視していたのに、裁判を起こしてこちらが本気であることがわかったら、あわてて支払われるケースもありますが、一度貸したお金を返してもらうのはなかなか難しいものです。
お金を貸す場合は、少なくとも貸した金額や返済の方法を明記した借用書を作っておきましょう。そして、もし友人関係を継続したいなら、万一返還されなくても大丈夫な金額にするか、きっぱり断るのが無難でしょう。