在宅の仕事に関する詐欺への対応
Q.
定年後、家にいる時間がもったいないので自宅でできる仕事がないかと探していたところ、チラシが入っていて自宅でパソコンを利用した簡単な仕事で、毎月会社から月額20万円以上の仕事を紹介するとなっていました。さっそく電話すると一定の講習を受けること、パソコンソフトの貸与が条件で、1年分のソフト賃料前払い料が30万円、講習料と合わせて60万円でした。
しかし講習後のテストの成績が思わしくないということで、仕事は紹介してもらえず現在に至っています。そしてそのうち、こちらから連絡がとれなくなってしまいました。私は詐欺にあったのでしょうか?
A.
・刑事告訴して警察に捜査してもらうのも一つの方法
残念ながら、やはり詐欺に引っかかった、という風に考えるべきだと思います。この手のやり方は昔からあり、「仕事先紹介付の取引」と言いますが、実際に仕事先を紹介されることはまずありません。業者の狙いは最初から講習料とパソコンソフトのレンタル料を消費者からまき上げることにあるのですから。
こういう場合にまず、どうやって契約を解消するかですが、「月額20万円以上の仕事を紹介することができる」ということはパソコンが普及し、その方面の人材も豊富な現代社会で、まず考えられません。そこに虚偽の告知があった、と言うことができます。つまり民法上、詐欺であったため契約を取り消すことができます。また消費者契約法による契約取り消しも可能です。
そうは言っても、業者側はお金を取ってすでに撤退。連絡が取れないわけですから、実際にお金を取り戻すのはかなり難しいでしょう。
もし教材や授業料をクレジットで分割払いしているのでしたら、詐欺的取引だったことを理由に、以降の支払いを止めることができますので、業者への解約通知と同時に、クレジット会社に連絡をとって月々の引き落としをストップしましょう。ただし、すでに支払ったお金は戻ってきません。
今回の事件は、チラシをまいていることから被害者多数型の詐欺事件ということになります。刑事告訴しておくのも一つの方法です。業者に連絡がとれないとなると、警察がチラシや資料、電話番号などを捜査して犯人をどこまで特定できるか、という点にことのなりゆきはかかってきます。
・収入を得るはずが最初にお金が必要なのは詐欺
現代はこうした古典的な詐欺商法からもっと巧みなものまで、さまざまな詐欺、悪徳商法が横行しています。自分はしっかり者、絶対ひっかからない!と思っていても、口のうまい詐欺師の甘言がちょっとした心の隙に入りこんで、思わずだまされてしまうことがあるものです。
では悪徳商法にだまされないためのポイントは・・・
1)入会金はもちろん、教材購入や講習に費用がかかる、など収入を得たいのに先にお金を取られるようなものは最初からやめておく。
2)簡単に儲かる、資格が取れる、というような話にのらない。ちょっと資格をとるだけで、あるいは勉強するだけで、簡単に高収入を得られることなんて絶対にない。
3)今だけのキャンペーン期間など契約を急がせるケース、電話などで熱心に勧誘したり、断ってもしつこくやってきて勧誘する場合も要注意。
具体例としてはハガキの宛名書きの仕事を得るために入会金を支払わされる。アニメーターの仕事ができる。そのために道具を買わされる、講習を受けさせられる。ホームページを作る内職にCD-Rを購入して講習を受ける。シルバーモデルになるための会員登録やレッスンにお金を支払う。補正下着のモニターになる仕事を紹介などなど。
こうした詐欺の被害金額は極端に高額ではないので、どうしても泣き寝入りになってしまうケースがほとんどです。とにかく犯人を特定し、お金を取り戻すのは極めて困難ですから、今後は詐欺に遭わないよう、気をつけましょう。