法テラス

〒160-0022 東京都新宿区新宿1-14-10 KOA新宿ビル4F tel:03-3352-2521
Copyright2007  KIMURA LAW OFFICE  All Rights Reserved.
サイトマップ

父が書いてくれた遺言状について

父の遺言状が後でトラブルの元にならないようにするためには?

Q 85歳になる父が自分で遺言書を書いてくれました。せっかく書いてくれた遺言なので、後でトラブルになるのを避けたいのです。どのようにすればよいでしょうか?
 内容は「現在一緒に住んでいる自宅の土地と建物を私に、預貯金を弟と妹に譲る」というものです。この遺言状には頭書きに「遺言状」と書いてあり、日付、本人の署名、捺印もあります。父親の直筆で書かれているので形は整っていると思うのですが、果たしてこのままでよいのでしょうか。(62歳 男性)

遺言状としては有効だが公正証書遺言のほうがベター

A ご質問の内容を見るとお父さんの書かれた遺言状は、自筆証書遺言として完全なものであると思われます。質問の中には私とか弟、妹と書かれていますが、実際の遺言書の中にはきっと本名が書かれているのでしょう。自宅の土地・建物という書き方は少し抽象的ですが、特定が十分可能でしょうし、預貯金のすべてを弟と妹にというのであれば、何も書いてない限り預貯金の1/2ずつととれるので、遺言状として十分有効なものだと考えられます。
 しかしこの遺言のままでは、お父さんがなくなられた後、土地建物をあなたの名義にするためには、他の相続人全員のハンコがないとできません。そのハンコが揃わない場合は、裁判を起こさなければならない、というような厄介なことになってしまいます。弟さん妹さんにとっても、銀行にこの遺言書を持っていっても預貯金をおろすことはできず、やはり相続人全員のハンコを下さい、ということになります。遺言書としてのカタチは一応整っているのですが、それだけでは遺言者の死後、その遺言がスムーズに実行されるというわけにはいかないのです。
 このケースでは遺言書をスムーズに実行させる、というのが1つのポイントになると思います。一番いいのはお父さんにお話して公正証書遺言に書き換えてもらうようにすることです。
 公正証書遺言というのは各地域にある公証人役場に所属する公証人に作ってもらう遺言のことです。手続きのために印鑑証明、住民票などと用意しなければなりませんし、利害関係のない立会い承認が2人必要だったり費用も数万円かかり、多少面倒なところがありますが、公証人というのは法律の専門家ですので、土地とか建物とかについては登記簿謄本に基づいて正確な記載をしてくれますし、預貯金についても銀行の口座などを特定してきちんと書いてくれるはずです。
 そうするとお父さんが亡くなられた後、その公正証書遺言に基づいてスムーズに土地建物の登記を移したり、預貯金の払い戻しができるようになるので、あなたやご兄弟にとって安心です。
 ちなみにお父さんがご病気などで公証人役場まで行けない場合は出張も可能。証人も公証役場で用意してくれます。

遺言書の筆跡を確定できる手紙などを残しておく

 しかしお父さんがそういう面倒なことはやりたくない、というのであれば、とりあえず今の遺言書を大切に保存しておくようにしましょう。
 遺言書が確かにお父さんの自筆で書かれたということを証明するためには、お父さんの筆跡が確認できる資料を整えておくと良いでしょう。85歳のお父さんが書かれた遺言書ですから、おそらく縦書きでしょう。その場合はきるだけ縦書きの筆跡のものを用意しておきます。お父さんが書かれた年賀状や手紙などが有効です。
 また自筆証書遺言の場合は公正証書遺言と異なり、お父さんがなくなられた後、遅滞なく家庭裁判所に兼任の申立をしなければならないと定められていますので気をつけましょう。
過去の記事
2009年1月号
2008年11月 ① 
2009年1月号
2008年 11月号
2009年1月号
2008年12月号①
2009年1月号
2008年12月号②
2009年1月号
2009年1月
2008年10月号
2008年10月号 遺失物を届けたときの謝礼について
2008年10月号
2008年10月号 ② 英会話学校を途中でやめる場合
2008年9月号
2008年9月号 郵便配達の誤配について
2008年9月号
2008年9月号 再就職先でのトラブル
2008年7月号
2008年8月号 満員電車での事故について
2008年7月号
2008年7月号 天気予報に責任をとって欲しい!
2008年7月号
2008 年6月号 ①介護施設での事故について
2008年7月号
2008年6月 ②輸入食品での食中毒
2008年6月号
2008年5月号 ②カードの詐欺について
2008年6月号
2008年5月 ①遺産相続の時効について
2008年5月号
2008年4月号 ①ペット禁止の管理規約を変更したい
2008年5月号
2008年4月号 ②遺産分割後の変更について
2008年3月号(2)
2008年3月号 ①ゴルフ場の預託金を返してくれない
2008年3月号(1)
2008年3月号 ②スキー場での事故について
2008年2月号(2)
2008年2月号 ①マンション外観の広告について
2008年2月号(1)
2008年2月号 ②認知症の夫ともう暮らしたくない
2008年1月号
2008年1月号 ②年金証書が借金のカタに
2008年1月号
2008年1月号 ①借家人に立ち退いてもらいたい
2007年12月号
レンタカーでのトラブルについて
2007年12月号
消費者金融の保証人にされていた場合
2007年11月号
葬儀代金の支払いについて
2007年11月号
子供のいない夫婦の財産管理について
2007年10月号(2)
災害時の事故について
2007年10月号(1)
手抜き業者をめぐるトラブル
2007年9月号(2)
住居専用マンションでのトラブル
2007年9月号(1)
これって霊感商法?
2007年8月号(2)
バック旅行でのトラブル
2007年8月号(1)
土地を貸す場合の注意
2007年7月号(2)
知人とのお金の貸し借り
2007年7月号(1)
フランチャイズ契約
2007年5月号
隣人のカラオケ騒音について
2007年4月号(2)
連れ子の財産相続
2007年4月号(1)
ワン切りの請求
2007年3月号
マイカー通勤時の事故
2007年2月号(2)
自治会への加入について
2007年2月号(1)
会員制リゾート
2007年1月号(2)
介護と相続
2007年1月号(1)
再婚後の相続権
2006年12月号(2)
精神的DV
2006年12月号(1)
家の建たない土地を買わされた
2006年11月号
在宅ワーク詐欺
2006年10月号(2)
手形の支払いを拒否したい
2006年10月号(1)
マンションでの水漏れ
2006年9月号
近所の飼い犬に襲われた
2006年8月号
親の借金の相続
2006年6月号(2)
賃貸住居退去時のトラブル
2006年6月号(1)
出資金が戻らない
2006年4月号
熟年離婚について
2006年3月号
ネットショッピングでのトラブル
2006年2月号
ご近所とのトラブル
2006年1月号
遺言状の書き方
前のページへ戻る 前のページへ戻る ページ先頭へ戻る ページ先頭へ戻る